8月27日のハンスト開始以降、学生らは参議院会館前で野営し、朝昼晩の1日3回、集会を開催した。この集会には、元内閣総理大臣の菅直人氏、社民党の吉田忠智党首を始め、多くの国会議員が足を運び、激励と連帯のアピールを行った。また、前述の日本のメディアの他、海外のメディアも頻繁に取材へ訪れた。
中国の「フェニックステレビ」、イギリスの「デイリーメール」、シンガポールの「ストレートタイムス」、アラブ首長国連邦の「ザ・ナショナル」などがそれである。仄聞した話では、イランのラジオでも報じられたそうだ。海外メディアの報道について、ハンスト学生の一人は、「日本の民衆が安倍政権に反対しているという事実が海外に伝わっていくのは重要なこと。戦争に反対するためには、緊張関係を抱える東アジアの人々と協力しつつ反戦運動をつくりだす必要がある」と、民衆の国際連帯の観点から、その意義を強調した。
議員やメディアだけではない。市井の人々の注目も多大だった。参院会館前には連日多くの労働者や市民が、慰問へ訪れた。朝、通勤途中と覚しきOLが、一言も言わず、新聞各紙とミネラルウォーターの入ったコンビニ袋を投げ去って行ったのは、麗しい美談である。彼女はツンデレだったに違いない。あまたの差し入れの結果、ハンスト実行者が唯一摂れる食糧の「塩」は、岡山産・沖縄産・フランス産・イタリア産など、国内外の名産品が揃った。
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